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感染症

マイコプラズマ感染症

マイコプラズマは正式には「Mycoplasma pneumoniae」という名前の微生物。細菌より小さく、ウイルスより大きく、細菌にもウイルスにもない性質を持っています。ウイルスはヒトの細胞の中でしか増えませんが、マイコプラズマ肺炎はウイルスと異なり、栄養があればヒトの細胞外でも増えていきます。また、細菌には体を保つために外側に細胞でいう膜のような壁がありますが、マイコプラズマには細菌のもつ壁がありません。ペニシリン、セフェム系などを代表とする抗生物質では壁の無いマイコプラズマに対して全く効果がありません。 この微生物は、気管や喉などの気道に感染することが特徴です。

【症状】
主な症状は以下の通り。
(1) ノドの痛み
(2) 鼻水、鼻づまり
(3) 37℃程度の微熱から39℃以上の高熱
(4) 咳、痰のからむ咳
乳幼児に感染した場合は風邪程度で済みますが、学童期頃になると肺炎を起こします。同じように大人が感染した場合も肺炎になります。
【潜伏期】
感染から発症までの潜伏期間は1~3週間ぐらいで、4週間に及ぶこともあります。一度流行すると、どんどん拡がってしまい小流行になってしまいます。季節では秋から冬に多いのが特徴です。

発症年齢は8~9歳がピーク。痰や唾液、咳で人にうつる飛沫感染です。そのため、学校や会社など集団生活している環境で感染が拡がってしまいます。年齢的に、小学校や中学校での流行が多いです。大人の場合は何回も罹ることで多少の抵抗力がつきますが、免疫を長くは維持しにくいのが特徴です。
【診断】
マイコプラズマ肺炎の抗体測定 血液検査で診断できます。採取した血液からマイコプラズマ肺炎の抗体を測定します。しかし、数日かかるためとりあえず治療を開始することになります。
当院では15分で判る迅速検査があります。ただし、事前に抗生剤の内服をしていると感度が低下し判定が出来ないことがあります。
【治療】
マイコプラズマ肺炎に効く抗生剤を使用します。
■ 抗生物質
  • マクロライド系抗生剤(エリスロシン・クラリシッド・クラリス・ジスロマック・リカマイシン・ミオカマイシン・ジョサマイシンなど)
  • テトラサイクリン系抗生剤(ミノマイシンなど)
  • ニューキノロン系抗生剤
前述の通り、エリスロシン・クラリシッド・クラリスのマクロライド系抗生剤は、喘息の治療薬であるテオフィリンと相互作用で、テオフィリンの副作用を引き起こす可能性があります。

最近問題になっているのが、このマクロライド系抗生剤が効かないマイコプラズマ肺炎が増えていることです。2000年頃は15%程度でしたが、2006年では30%になっています。私自身も、マイコプラズマ肺炎と診断してマクロライド系抗生剤を使っても、通常のように効きがよくない人が増えた実感があります。1週間以内に限り、テトラサイクリン系抗生剤を使うことが多くなりました。
咳や鼻水・鼻づまりがひどいときには、咳や鼻水を抑える薬や鼻づまりを抑える薬を使います。
【予防】
マイコプラズマ肺炎は抗生剤で治りますが、予防が重要です。特に流行している時期には、人混みを避けて、十分な睡眠と栄養・うがい・手洗いをしましょう。家族内で感染しやすいです。子供をマイコプラズマ肺炎と診断した時、付き添ってきた母親がひどい咳をしていることがあります。その場合はマイコプラズマ肺炎かもしれません。
咳の症状が長引くときには、マイコプラズマの感染を疑い、検査を受けるようにしましょう。

感染性胃腸炎

クイックナビ-ノロ2

食中毒が騒がれるようになっています。また、感染性腸炎が似たような症状を呈するために、食中毒かも知れないと言って来院される患者さんも少なくありません。感染性腸炎と食中毒の違いはさしてありません。しかし、起因菌(ウイルス)が異なる点です。感染性腸炎は、ロタウイルス、ノロウイルスなどが主な原因ですが、内服と補液(点滴)で対処できます。

食中毒の場合、ブドウ球菌の様に毒素による中毒は、食品加熱をしても食中毒は防げません。また、腸炎ビブリオなどの様に塩水の中に生息する菌も中途半端な洗浄では感染を起こします。最近、よく耳にするO-157、O-111などの病原性大腸炎も注意しなければなりません。

対処方法

クイックナビ-ノロ2

食中毒の場合、菌が確定するまで腹痛・下痢を止める薬剤が使えません。使用すると、体内に菌をとどめる形になり、症状が悪化してしまいます。もし食中毒なら下痢と嘔吐は止めないで、点滴だけで対処する形になります。

一般の診療所に受診しても、点滴しか出来ません。また、検査をするにしても結果が出るまでに2,3日かかるため、適切な治療は行えません。必ず、入院施設のある病院、ないし保健所に行くようにしてください。

現在、一般の医療機関ですぐに分かる検査は以下の通りです。
ロタウイルスについては、便が白色になるため検査をしなくてもすぐ分かります。
(1) O-157(保険適用)
(2) ノロウイルス(2才以下、65才以上は保険適用)、それ以外の方は1回 5,000円

感染性胃腸炎
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